映画「13人の刺客」レビュー

13人の刺客,これはすごい映画です!

何がすごいかというと……

 

①殺陣の迫力

②悪役の暴君ぶり

 

この2点です。

簡単にストーリーを紹介すると,悪逆非道の殿様が,老中という幕府の要職に就くことになった。

現在も,徳川将軍の異母弟ということで悪行の数々を働いて人々を苦しめているのに,老中になったら天下万民の一大事。

これを阻止せんがため密命が下り,13人の刺客が立ち上がった!はたして結末やいかに?という物語です。

 

さて,「①殺陣の迫力」ですが,ラスト50分間は本当に息つく暇もありません。

 

役所広司山田孝之松方弘樹沢村一樹伊原剛志,六角精児,古田新太伊勢谷友介らが演じる13人の刺客が,稲垣吾郎演じる殿様と市村正親指揮する200人を相手に,斬って斬って斬りまくる!

 

序盤は,13人の刺客が仕掛けた罠の数々が奏功して,高所から矢を浴びせたり,火をかけたり,分断して殲滅を図ったりしますが,中盤以降は白兵戦。

道場のきれいな剣術ではなく,走り,滑り,転び,泥を投げつけ,肉と肉,力と力がぶつかり合う肉弾戦。

 

「これだけ斬って,刀が折れないのだろうか?」と思うほど凄まじい斬り合いが続き,何十人何百人と倒れていきます。むろん,13人の刺客側も無傷では済まず,バタバタと力尽きていき。。。

ラストの,役所広司市村正親の立ち会いは,ネタバレになるので詳細は控えますが,「戦国時代の決着は実際,こんな泥くさい感じだったのだろう」と納得です。

 

そして,「②悪役の暴君ぶり」。

これもネタバレになるので,具体には書きませんが,まあムゴいこと、ムゴいこと。

日本人は欧米人や中国人と比べると、あまり残酷でないのでは?と根拠なく思ってましたが、いやいや、これを見ると、日本人もかなり残酷です。

 

一つだけネタバレすると、余計なことを話させないよう、舌を抜いちゃうんです。

そういえば昔、カムイ伝という漫画でも、百姓一揆を起こす村のリーダーの舌を抜いて、村人を煽動できないようにする殿様が出てきました。恐ろしい。。。

稲垣吾郎が、この極悪非道の殿様をクールに演じてハマり役で、じつに憎たらしい(笑)

 

血沸き肉踊り、手に汗握り、強烈な印象を残す、観て損のない1本です!

  

十三人の刺客

十三人の刺客

 

 

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